
制度に合わせた雇用環境作り
助成金制度は、条件が合えば必ず貰え、さらに返済不要という大変有利な制度です。しかし現実には「上手く貰えている会社」と「貰うことができていない会社」に分かれています。
この違いの最大のポイントは、制度や国の考え方・意向に沿った雇用環境作りができるかどうかです。ただし、何も変更せずに現状の環境のままで制度に合致している会社は少ないのが実情です。
オススメのアプローチとしては、まず制度の方向性を理解した上で、自社の環境をどこまでカスタマイズできるかを検討することです。単に「現状に合う助成金があるか」という視点だけでなく、「どこまで条件を受け入れられるか」という観点から雇用環境を再検討することが、助成金を効果的に活用する最短ルートとなります。
助成金の条件は実際にはそれほど厳しいものではありません。国は日本の企業や個人事業主の発展を支援するために制度を設計しており、「優等生の会社だけに支給する」というものではなく、困っている会社や成長したい会社を支援することを目的としています。そのため、多くの企業が活用できるよう設計されており、条件を満たすことはそれほど高いハードルではありません。
もし制度に合わせた環境作りが許容範囲内であれば、この機会にビジネスモデルの見直しを検討してみることをお勧めします。
正直よく分からない、基本ルールを整理
助成金の条件は、プランに合わせて更新され変化していくものです。しかし、スタッフを雇用することに関する「基本ルール」は大きく変化するものではありません。
助成金の取得に挑戦されるお客様の多くは、実はこの「基本ルール」の整理整頓でつまずいています。スタッフを雇用した場合、労働条件の提示や時間管理の義務、残業代の正確な支給、就業規則との整合性などの管理が必要です。これらは助成金の特別な条件ではなく、雇用した場合の「基本ルール」と言えます。
助成金を申請する際、これらのルールを守り正確な管理がなされているかは絶対条件となります。ただ、これは当然のことと見なされるため、助成金の条件として改めて明示されることはありません。
賢く助成金を活用するためには、この「基本ルール」を整理整頓する必要があります。私も長く経営者をしていますが、この「基本ルール」を正確に教えていただく機会には恵まれてきませんでした。正直、なんとなく進めてきた感覚があり、あまり気にしていなかったというのが本音です。
スタッフに対して不親切な対応をするつもりがなくても、決められたルールを守れていない状態の会社は多々あるかと思います。
私共の提案としては、助成金を検討される機会を良いタイミングと捉え、一度雇用に関する「基本ルール」を見直すことが大切だと考えます。その結果、助成金を受け取ることだけでなく、ルールを守る会社に切り替えることで、会社やスタッフを守ることのできる体制が整います。
助成金を受け取るというメリットだけでなく、「基本ルール」を守り安心できる社内環境作りは、もう一つの大きなメリットにつながります。
スタッフの中長期なスケジュールを立てる
助成金を賢く受け取るために頭に入れておくべきテクニックの一つは、昇給や昇格などを踏まえた「スケジュール」です。
経営者の本音としては、社員の能力や責任範囲が拡大すれば昇給や昇格を検討したいと考えられていることでしょう。この考え方自体は間違っていません。
私共がオススメしている助成金の中には、昇給などが条件となっているものもあります。助成金を効果的に受け取るためには、これらの条件を念頭に置いた昇給などの計画を前もって立てることをお勧めします。
また、近年は大幅な最低賃金の上昇が行われており、時給で雇用されているパートやアルバイトだけでなく、月給で働くフルタイムスタッフへの賃金見直しが必要な会社が増えています。
賃金を念頭に置いたスケジュール管理は、助成金の条件を満たすだけでなく、最低賃金の見直しも含めて、前もって計画を立てておくことが望ましいです。
なお、スケジュール以上の働きや評価を得たスタッフに対する昇給などは、計画の枠を超えて行うことができます。助成金への対応と最低賃金への対応の2つの要素を基本スケジュールと捉え、従来の評価に基づく昇給を考えるというスタンスがお勧めです。
ストレスを少なく【助成金】を取り入れて頂く為に
助成金を賢く取り入れるためには、準備を行い、できるだけストレスなく取り組むことが重要です。
準備の仕方としては、まず助成金のプランを認識し条件に合った体制を整えること、基本ルールを理解し法律を守れている環境を維持すること、そしてこれらを無理なく進められるスケジュールを立てておくことです。
上記で簡単に言及しましたが、重要なのはこれらの条件が御社にとって許容範囲であるかどうかのチェックです。
それほど難しい条件ではありませんが、御社にとって各助成金がマッチングしているかはカウンセリングしてみないと分かりません。
御社にとって助成金が有効なものかどうか、やり切れるものかどうか、これらを確認していただくために、私共の『助成金カウンセリング』を受けてみてください。
カウンセリングは無料です。まずは気軽にカウンセリングを受けてみてください。
※書類作成や、法的なアドバイスが必要な場合、提携社労士が対応する場合があります。内容によっては、費用が必要な場合がありますが、その際は、事前に確認をさせていただきますのでご安心ください。